「次、僕の番かも」と思うだけで、心臓がバクバクした。
自己紹介。
音読の順番が回ってきそうなとき。
部活のミーティングで意見を求められそうなとき。
先生に当てられるかもしれない授業。
まだ自分の番じゃないのに、
「最初の一言、出るかな……」 そんなことばかり考えていた。
そして、いよいよ自分の番。
言うことは頭にあるのに……
出したい声はあるのに……
なのに、声が出ない。
「自分の番を待つ時間」と
「声が出るまでの沈黙の時間」が
本当に嫌だったな。
「脱・吃音」は、こうした恐怖から抜け出していくことでもあった。