サイトをリニューアルし、レッスンブログも始めました。投稿の際はXにポストします。

メッセージ

生徒・学生の方へ

多感な思春期の真っ只中にいると、吃音の悩みはとてつもなく大きく、進路の選択肢を狭めたり、社会人になってからのことを想像することすら躊躇したくなる気持ち、よく理解できます。

どうやったら吃音を克服することができるのか、できれば短期間で…ネットで調べ、チャレンジしては落胆の繰り返しではないでしょうか?私もそういうことの繰り返しで、神様から与えられた一生背負うしかない宿命と勝手に思い込んでいました。

ここでお伝えしたいのは「吃音をどう捉えるかでアプローチの方法が変わってくる」ということです。吃音をカラダに染み付いた癖と捉えれば、癖を直すために必要なことに取り組めば良いことになります。私も半信半疑ながらも”癖に違いない”と割り切ったことで気持ちも随分楽になったことを鮮明に覚えています。

吃音克服は険しく頂が見えない山登りのように感じていませんか?

頂が見えてルートがわかると安心して登れるように、克服までの道筋が見えると得たの知れない吃音の恐怖から脱することができます。あとは頂を目指して地道に登り続けるだけです。

”声はカラダの動きそのもの”です。呼吸や声に関する器官の構造や機能を学ぶことはとても有効です。知識を得ただけでは吃音は直りませんが、理解することで間違いなく吃音に対する考え方に変化が起こります。

目指すべきは、声の仕組みを妨げないカラダの動かし方(=理にかなった声の出し方)です。とてもシンプルなことですが、間違ったカラダの動かし方が習慣になっていてそれに気づけない、気づいても一気に変えられず時間がかかるため挫折しがちです。

声の仕組みを理解し、理にかなった声の出し方のコツを見つけ、繰り返し練習し、それを習慣にするというアプローチは自然です。スポーツや楽器の経験がある方であれば共感できるのではないでしょうか。

脱・吃音への道筋が見えれば、得体の知れない吃音の恐怖・不安はかなり薄れます。そして習慣化していくうちに吃音のことを忘れてしまうことでしょう。自分の力で自分を変えることができたという経験と自信は、将来、本当に向き合わなければいけない何かに必ず役立ちます。

Keep Climbing!

登り続けるお手伝いをします

ひとりでも多くの方のお役に立てることを願って、K-Climbersには吃音(Kitsuon)を脱するべく必死でよじ登っている同志(Climbers)という意味を込めました

社会人の方へ

社会人として歩み始める時期は、慣れない職場環境、上司や同僚との人間関係、仕事のプレッシャーなどに戸惑うことも多いと思います。吃音はこれらの戸惑いを根深くする厄介な存在です。一方で、吃音を改善・克服したいけれど、目の前のことに追われ、なかなか手を付けられずにいる現実もよくわかります。

脱・吃音の効果は、言葉の問題を解決するだけでなく、吃音への不安がなくなることで自己解放感が生まれ、知らず知らずのうちにリミッターをかけていた生き方を解き放つことができます。

癖は時間とともに強固になり、そしてカラダに強く染みついた癖は取り除くにも時間がかかります。脱・吃音を決心するのであれば、今後訪れるチャンスや転機を見据え、できるだけ早いうちに着手することをお勧めします。どんなアプローチがご自身に合うかは分かりませんが、行動を起こさない限り、前に進めないのは明白です。

保護者の方へ

思春期のお子様がいらっしゃる親御様に知っておいてほしいことをお話しします。

お子様ご自身が吃音に悩んでいることは親に知られたくないトップシークレットです。親が自分の吃音に気づいていることは本人もわかっていますが、触れてほしくありませんし、心配もしてほしくありません。親が心配して声をかけても「大丈夫だよ」って返すと思いますが、本人にとっては親の想像をはるかに超えた大きな大きな問題であることを理解してほしいと思います。

進学や就職を控えたお子様は、自分の吃音をとても嘆いています。友達はみんな普通にしゃべっているのに「どうして自分だけ吃音で苦しまないといけないのか・・」と。吃音が原因で進路や将来の夢を諦めることがどれほど辛いことか、吃音でない方には理解できません。

私がインストラクターとして活動を始めたのは自らの辛い経験をもとに、吃音は自力で直せる(裏を返せば自分でしかできない)ということを伝え、目標や夢を諦めてほしくないからです。自力で直せることに本人が気づけば悩みはかなり軽減しますし、直すためのちょっとしたコツを掴み、トレーニングを継続しさえすれば、あとは時間が解決してくれます。

お子様に気づいてほしいことはとてもシンプルなことですが、解剖学や音声学を学ぶ機会もありませんし、勉強や部活で忙しい子供達にはそんな余裕はないと思います。ちょっとした知識やアドバイスがきっかけとなって、それがターニングポイントになることは珍しくありません。