私自身、吃音のことで病院や専門機関で診てもらったことはない。ずっと「病気」や「障害」の一種と勝手に思い込んでいた。今振り返ると、自分に言い訳できるのでその方が楽だったような気がする。
【お願い】実際に病気や障害と診断されている方にとっては不愉快に感じるかも知れない。引き続き、ご覧いただく場合は、一個人の見解としてご理解頂きたい。
その私が吃音を「癖」(習慣)ととらえ直したのは、声は単純にカラダが動いた結果であることを知ってから。
独り言やカラオケでは流暢に言葉が出る。ということは、声を作る楽器であるカラダは正常に機能しているに違いない。カラダの機能に問題があるのではなく話すときに出やすい癖ではないかと。
それをきっかけに呼吸や声の仕組みを学び、声の作り方を上達させていけばきっと吃音を乗り越えることができると直感。声は出すのでなく作るもの。
学ぶ方法はいろいろある。ネットや書籍を利用した独学でもいいし、信頼できる専門家や経験者のコーチングを受けることも有効。ただ、主役はあくまでも自分なので自分の頭で考えて理解すること。カラダの見えない部分で起きている感覚は、所詮、他人には分からないので自分の感覚を重視すること、答えは自分のなかにしかない。
自分の力で「上達させていく」という覚悟を決めれば取り組む姿勢が大きく違ってくる。自分の頭で考えて、工夫を重ねて結果を出していく過程は、ある意味、楽しい。仕事でもスポーツでも趣味にも繋がる大切な能力のひとつだと思う。