「じゃあ、簡単に自己紹介してください」
学校でも、仕事でも、初対面の人が集まる場でも、よくある言葉ですよね。
でも、僕にとっては、この一言がとても怖かった。
何を話すかは分かっている。
名前を言って、仕事のことを話して……。
頭の中には、ちゃんと言葉が浮かんでいる。
それなのに、いざ声を出そうとすると、カラダが固まる。
怖い。
その瞬間、思考も、カラダも、フリーズしてしまう。
喉や口まわりに力が入って、動けなくなるような感覚。
今振り返ると、僕にとっては「声が出ないこと」そのものだけではなく、「また声が出なかったらどうしよう」という恐怖心が、とても大きかったんだと思います。
だったら、
この恐怖心をなくすことはできないだろうか?
そこから、僕は「吃音をどうするか」だけではなく、「どうすれば、声を出すことへの恐怖を減らしていけるのか」を考えるようになりました。
怖いものは、よく分からないから怖い。
声を出そうとしたとき、自分のカラダでは何が起きているのか。
声は、どうやって生まれているのか。
そんなことを知っていくことも、恐怖心を減らしていくための一つの方法になるんじゃないか。
僕は、そう考えるようになりました。