思春期のお子様がいらっしゃる親御様に知っておいてほしいことをお話しします。
お子様ご自身が吃音に悩んでいることは親に知られたくないトップシークレットです。親が自分の吃音に気づいていることは本人もわかっていますが、触れてほしくありませんし、心配もしてほしくありません。親が心配して声をかけても「大丈夫だよ」って返すと思いますが、本人にとっては親の想像をはるかに超えた大きな大きな問題であることを理解してほしいと思います。
進学や就職を控えたお子様は、自分の吃音をとても嘆いています。友達はみんな普通にしゃべっているのに「どうして自分だけ吃音で苦しまないといけないのか・・」と。吃音が原因で進路や将来の夢を諦めることがどれほど辛いことか、吃音でない方には理解できません。
私がインストラクターとして活動を始めたのは自らの辛い経験をもとに、吃音は自力で直せる(裏を返せば自分でしかできない)ということを伝え、目標や夢を諦めてほしくないからです。自力で直せることに本人が気づけば悩みはかなり軽減しますし、直すためのちょっとしたコツを掴み、トレーニングを継続しさえすれば、あとは時間が解決してくれます。
お子様に気づいてほしいことはとてもシンプルなことですが、解剖学や音声学を学ぶ機会もありませんし、勉強や部活で忙しい子供達にはそんな余裕はないと思います。ちょっとした知識やアドバイスがきっかけとなって、それがターニングポイントになることは珍しくありません。

ひとりで悩んでもなかなか転機は訪れません。突破口を切り開くには行動することが不可欠です。進学や就職という人生の分岐点で苦しい思いをしたからこそ、寄り添い、お手伝いできることがあります。ご縁があればどうぞよろしくお願いいたします。
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