脱・吃音は新しい習慣づくり
声はカラダの動きそのもので、繰り返される動きは無意識化(自動化)され習慣(癖)になっています。したがって、癖となってしまって無意識に現れる吃音から脱するには、有意識で理にかなった声の出し方を習慣化し、過去の癖から新しい癖へ転換することです。何を意識すれば理にかなった声の出し方ができるのかはひとそれぞれですが、声の仕組みを理解し、声を”カラダの動き”として知覚できるようになれば自ずと見えてきます。
脱・吃音に必要な3ステップ
吃音という癖を脱し、理にかなった声の出し方を身につけるためには順番があります。3つのステップを踏んで少しずつ上達していきます。
- 声をカラダの動きとして理解する
➡マインドシフト - 理解したことを実践してコツを探す
➡スキリング - 見つけたコツが習慣になるまで意識する
➡パターニング
自分のカラダがどのように声を出そうとしているのか”声の仕組み”を知ることから始めます。その際、うわべだけでなく本質を理解するためには、一夜漬けのような学びではなく、頭とカラダを使って何度も何度もしっかり考えることが大切です。間違った思い込みから解放されるには時間がかかりますが、知ることは自分が変わることへの第一歩です。
次は、声の仕組みに逆らわないように声を出すためのコツを探します。声を出すための器官の構造や機能を知ることでそれらを使うプロセスに迷いをなくし、動きに対して敏感になることがコツ探しの秘訣です。自分の感覚にフィットしたコツを見つけ、新しい発声フォームを作り上げ、スキルとして身につけます。
そして、見つけたコツと作り上げたスキルをカラダに染み付かせます。習慣としてパターン化された声の出し方を身につけるには強く意識することと反復練習が欠かせません。ただ、人のカラダは大きな変化を一気に受け入れるのは苦手なため、小さな変化を少しずつ積み重ねることが習慣化のポイントです。
小さな意識・小さな変化・小さな習慣の積み重ね
3つのステップを通して掴んだ“小さな意識”“小さな変化”“小さな習慣”を積み重ねることで成果が現れ、自信が生まれます。どんな意識をもって、どんな変化を起こして、どんな習慣を作るのかは人により様々ですが、シンプルなことを粘り強く繰り返すことが遠回りのようで一番の近道です。成果は努力と比例しないという成長曲線(努力曲線)が有名ですが、試行錯誤しながら諦めずに続けることが大切です。地道に続けていたら最初は変化がなくても、ある瞬間に大きなブレイクポイントが必ず訪れます。

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