僕は以前、吃音のことがいつも頭のどこかにありました。
例えば、
- 電話をかける前から、「最初の一言が出なかったらどうしよう」と心配になってしまう
- 音読の授業の前日から、「もしあたったらどうしよう」と気になってしまう
- 自己紹介の何日も前から、「変な人って思われたらどうしよう」と悩んでしまう
- 話したあと、「吃音であることがバレてしまったかな」と周りの目が気になってしまう
- やりたいことがあっても、「吃音があるから」と諦めようとしてしまう
そんなことを考えてしまう。
僕は、そんな状態を自分の中で「吃音モンスター」と呼んでいました。
吃音そのものではありません。
吃音に対する不安や恐怖が、貴重な時間を奪ったり、自分の行動や考え方を縛っていく。
そんな存在です。
もしかすると、あなたにも似たような経験があるかもしれません。
あなたには、どんな「吃音モンスター」がいるでしょうか?
僕自身、このモンスターにずっと怯えているのが嫌でした。
だから、考えるようになったんです。
どうしたら、この恐怖心を減らしていけるんだろう?
そのために、自分の声について学びました。
声はどうやって生まれるのか。
声を出すとき、カラダでは何が起きているのか。
そして、自分自身の声やカラダの動きを知り、実際に試してみる。
分からないことを一つずつ知っていくうちに、僕自身、少しずつ「どうなるか分からない」という怖さから抜け出していきました。
僕にとって「脱・吃音」は、吃音が完全になくなることではありません。
声やカラダについて知り、学び、試していく中で、「吃音モンスターに支配されているような毎日」から、一歩ずつ抜け出していく。
そして、その先にある改善や克服へ向かっていくための通過点です。
脱・吃音の状態になると、視界がパッと開け、自分の可能性に期待ができるようになりました。